2-3 企業との連携強化による共同研究・ベンチャービジネスの推進

ビジョンとの関係と到達イメージ

 産業構造の変化やグローバル化の進展により,国際的な競争力が求められるとともに,AI 等の新たな研究分野がスピード感を持って次々と生み出される中にあって,研究の深化と社会での活用(研究の社会実装)が急務である。このような状況において成果を生み続けるためには,研究者個人による研究活動だけではなく,社会から求められている技術開発,製品開発,マーケティ
ング等のノウハウを有する企業との連携が不可欠である。

 佐賀県は,都市部である福岡までの距離が近く,高速道路や鉄道の交通要地とともに空港,港湾も存在するコンパクトな地域である。加えて,平野,山,海,川などの豊かな自然にも恵まれており,研究の社会実装に適した環境が整っている。こうした地勢上のメリットを背景に,研究の社会実装に関心の高い挑戦的な企業等との連携を強化し,共同研究を一層進めていく。

 到達イメージとしては,「大学研究者(個人)」と「企業研究者(個人)」の共同研究に留まらない,「大学(組織)」対「企業(組織)」の共同研究の推進である。そのためには,将来のあるべき社会像を本学と企業とが共有し,基礎・応用や人文系・理工系等の壁を越えて様々なリソースを結集させる,いわゆるオープンサイエンス(オープンイノベーション)を進展させていく必要がある。その場合,研究力強化に資するよう,本学の研究者の研究内容と本学が管理する知的財産が相乗効果をもたらす研究を中心に連携を図ることに留意する必要がある。また,企業との共同研究を通じて研究者や学生の起業意識を高めるとともに,スタートアップ教育,技術開発,製品開発,マーケティング等のノウハウの蓄積を図ることで,大学発ベンチャービジネスの起業支援を推進する。

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