●プロジェクト概要
全学教育機構は、佐賀大学の教育の指令塔としての役割を担う組織として2011年に設置され、「社会との接続」を教育理念に掲げ、学部教育との連続性・体系性を実現する「基本教養科目」「インターフェース教育」を展開してきた。英語教育の充実やデータサイエンス教育の導入などの改革が行われているが、設立当時とは異なる社会状況に対応した教養教育カリキュラムの見直しは教育先導大学である本学にとって喫緊の課題となっている。本プロジェクトは、「ビジョン2030」が掲げた「持続可能な社会を構築できる人材」を育成する教育を実現するため、この10年間の機構の運営・取組を評価するとともに、教養教育の実施主体としての全学教育機構の目的と機能を明確にすることを主眼とする。
(教育領域) しなやかな知性と未知なる領域に踏み出す行動力を基盤に,多様な人々との協働を通して持続可能な社会を構築できる人材を育成する。
(1-2) しなやかな知性を育む教養と「学び続ける力」の修得を目指す教養教育の再構築
年度における計画・進捗内容
phase 1 -R2計画-
●活動内容
① 自己評価と外部評価を実施するための実施組織を全学的な視点で設置する。
② 学士力における教養教育、及び学部専門教育や社会との接続の視点から、全学教育機構の「10年間」の取り組みに関する自己評価と外部評価に着手し、中間報告を行う。評価に関連する卒業生アンケート(外部調査機関へ委託を含む)を実施する
③ 中間報告結果の検証を行うとともに、「ビジョン2030」に対応した全学教育の目的と機能の骨子を策定する。
④ SDGsを基盤にした高等教育改革に取り組む他大学(外国も含む)・機関等の情報収集を実施し、「佐賀大学版SDGs教育ビジョン」を検討する。第4期中期目標・計画期間の開講に向けて、SDGs目標に対応した教育カリキュラム(ESD教育)案の策定とSDGsの理念である「誰一人とり残さない・学び続ける力」の修得に対応する学士力の見直しを提案する。
⑤ これらの基本方針を前提に、初年次教育・英語教育・インターフェース教育・副専攻等の教養教育の改革は、R3年度より一部、先行して実施する。
phase 1 -R2進捗-
●進捗状況
①②③全学教育機構に機構における10年間の自己評価と外部評価の実施、及びカリキュラムの今後の改善策を検討するための組織として、「拡大企画委員会」を設置した。
卒業生アンケートを実施(11月~12月)し、分析を行った。
全学教育機構の10年間の取組に関する自己評価を部門毎に取りまとめ、中間報告書を作成した。
中間報告書での検証を踏まえ、全学教育の目的と機能の骨子案を報告書に記載し、外部委員へ評価を依頼した。
④先進大学を訪問・調査し、SDGsを基盤にした高等教育改革の取り組みや他大学の先進的取り組みに関する情報を収集する予定であったが、コロナ感染拡大により実施できなかったため、オンラインでの調査を行った。中間報告書の参考資料として、他大学で取り組んでいるSDGs教育の事例集を盛り込み、本学独自のSDGs教育導入に際しての基本的項目について記載した。
⑤インターフェース教育・副専攻については、前学期および後学期の開講の状況について調査を行った。英語教育については、英語教育改革WGを立ち上げ、検討を進めている。
●プロジェクト達成に対する進捗率
50%
phase 1 -R3計画-
●活動内容
① 学士力における教養教育、及び学部専門教育や社会との接続の視点から、全学教育機構の「10年間」の取り組みに関する自己評価と外部評価を実施し、報告書を作成する。
評価に関連する企業アンケートを実施し、分析を行う。
②「ビジョン2030」が掲げる教育理念に対応した全学教育機構の教育目的および教育体制の骨子を確定する。
③骨子に沿った教育カリキュラム(案)の検討と策定
④「SDGsと大学教育(仮)」に関するFD・SD研修会を実施する
⑤ビジョンに対応した新たな教養教育の開始に向けたスケジュール及び検討手続の確定(第4期中期目標計画の期間(R4以降))
phase 2 -R4計画-
●活動内容
①カリキュラム改革の一部先行実施
phase 2 -R5計画-
●活動内容
①カリキュラム改革の本格実施
その他
●担当理事
教育・学生担当理事
●担当者
実施責任者 全学教育機構長
実施担当者 全学教育機構副機構長
担当課等 教務課(全学教育機構)
連携課等 教務課(教養教育担当)