●プロジェクト概要
【背景】法人化後、国立大学を取り巻く環境は劇的に変化し、事務職員に求められる役割と責務も年々高度で多様なものとなっている。その様な状況の中で、本学においては、業務量
が増える一方で、事務の効率化や合理化が進んでいるとは言えない状況である。RPAやシステムの導入によって業務の効率化を図ることに加え、テレワークなどの柔軟な働き方
を取り入れることで、長時間労働の是正やワーク・ライフ・バランスの実現に繋げていく必要がある。仕事と生活の両面の充実は、職員の心身を健康に保つのに役立ち、仕事
に対するモチベーションもアップし、仕事のやりがいにも繋がると考えられる。働きやすさとやりがいを持って勤務できる環境を整備し、働きがいのある職場の実現を目指
す。
【効果】労働安全衛生法の改正に伴う働き方改革に対応するため、就業管理システムを導入し、出退勤記録、時間外労働の申請・承認、休暇等の申請・承認をオートメーション化する
ことで、出勤簿及び休暇簿のペーパーレス化、コンプライアンス違反の防止、職員の健康状態の把握、煩雑化している勤務時間管理の業務の効率化に繋がる。業務を効率化し
たことから生まれる資源(時間=人)を企画、立案、調査及び分析などの高度な業務に振り替えるなどの再配分が可能となり、職場の活性化に繋げることができる。また、就
業管理システムの導入により、監督者の管理責任の自覚を高め、さらに職員自身の勤務管理に対する意識付けの強化を図れる。
【実施内容】
①就業管理システムを導入し、出勤簿、休暇簿等の紙媒体による管理を廃止することにより、各部署の勤務時間管理の業務効率化、簡素化を図る。
②階層別研修、目的別研修を実施し、職員の能力及び資質を向上させるなどの成長に繋げ、職場における良好な人間関係の構築を図る。
③在宅勤務制度の利用により、育児や介護との両立など、働き方のニーズの多様化に対応する。
④勤務間インターバル制度の導入を検討する。
●プロジェクト達成水準
①就業管理システム導入による勤務時間管理業務に要する時間の削減実績の確認、職員の満足度調査確認。
②ハラスメント防止研修受講状況確認、相談件数の推移確認。
③在宅勤務制度利用状況確認。
④勤務間インターバル制度の検討状況。
●令和5年度計画
②【9月】新規採用職員へのハラスメント防止研修を実施する。
③【随時】在宅勤務実施規程の見直しを行う。
④【1月】勤務間インターバル制度の導入に向けた実態把握及び適正なインターバル時間についての周知を行う。
⑤【3月】職員満足度調査を実施する。
●令和4年度計画
①【4月】就業管理システムを本格稼働し、勤務時間管理業務に要する時間を削減する。
②【8月】新規採用職員へのハラスメント防止研修を実施する。
③【随時】在宅勤務実施規程の周知を図り、緊急時だけでなく平常時にも在宅勤務を実施する。
④【随時】勤務間インターバル制度の検討を進める。
●令和4年度進捗状況
(12月末時点)
① 就業管理システムを本年度より本格稼働した。出勤簿や休暇簿の紙媒体での記録、管理が不要となり、システム上で処理、確認できるようになったため、当該管理にかかる時間が
約80%(約12,000時間)削減された。
② 新規採用職員へのハラスメント防止e-ラーニング研修を実施するした。受講対象者26名中、22名が受講(受講率85%)。また、令和4年度のハラスメント相談件数は6件。
③ 在宅勤務について、5月までの実施状況について調査を行った。5月末時点での実施者は14名/515名(2.7%)。12月までの実施状況について、1月を目途に調査予定である。
④ 勤務間インターバル制度の検討を開始した。本学と労務管理契約を締結している社労士から、同制度に関する情報収集を行った。
その他
●ステークホルダー
事務職員
●担当理事
企画・総務担当理事
●担当課
人事課(連携課:総合情報基盤センター)