●プロジェクト概要
国立大学の教育研究の活力を伸ばすためには,教員数の確保は当然としつつ,国籍や年齢,性別にかかわらず優秀で多様な人材の確保及び登用に係る中長期的な展望をもって計画を立案・遂行する必要がある。
本プロジェクトでは、第3期中期目標中期計画の実績である女性研究者支援や女子中高生への理系進路選択支援プログラムなどの先進的な取り組みを踏まえて,数あるダイバーシティの中でも,「ジェンダー」(女性,性的少数者等)に着目したプロジェクトを展開する。
具体的には、対象を大学生,研究者,職員,中高生と4つに分け,5つのプログラムを実行する。まず,①女性研究者の研究力向上に資する取組を行い,②本学の女性研究者の情報を効果的に発信する「さがシーズMusubime」の活用によって,本学研究者の研究力の向上だけではなく,学生へも多様な研究者の姿をロールモデルとして提示していく。次に、大学生,研究者,職員を対象とした③ダイバーシティ推進のためのセミナーや④ダイバーシティ教育プログラムを実施し,学内のダイバーシティに係る意識の醸成を図る。さらには,⑤女子中高生へ科学の魅力を伝える取り組みを通じて大学進学を促し,中高大接続事業の充実化に寄与する。これらのプログラムに加え、教員の確保・登用のための施策を検討する。
日本における女性研究者は少ないこと,佐賀県において女子高校生の大学進学率が低い現状(※1),大学全体でダイバーシティ教育を行う大学は未だ少ないことなどを鑑みると,これらの取組を有機的に行うことは大学教育の充実化だけではなく,多方面の課題解決に資する社会的インパクトとしての機能も期待できる。そのためにも取組と併せて積極的な情報公開を行っていく。
●プロジェクト達成水準
(1)女性リーダー育成支援のための各種取組が実施できている
(1-1)海外派遣支援(R4はコロナの影響を鑑み,主に中期・短期派遣及び国際学会参加費支援)ができている。
(1-2)外国人講師による研究力向上セミナーが実施でき,満足度が3.5ポイント以上である。
(1-3)女性研究者を代表者とする共同研究活動費支援事業が実施できている。
(1-4)働き方改革に関するセミナーが実施でき,満足度が3.5ポイント以上である。
(2)研究発信サイト「さがシーズ Musubime」に掲載する女性教員が増えている。海外の研究者に情報発信できている。
(3)ダイバーシティ推進に関するセミナーが実施できている。
(4-1)学生・研究者・職員にダイバーシティ教育プログラムのコンテンツを提供できている。また、受講率(研究者・職員95%、学生30%)・習熟度(0.5ポイント増)が確認できて
いる。
(4-2)ダイバーシティ教育プログラムのシナリオの改修ができている。
(5)中高生向けに中学・高校訪問での講義または実験体験会等を実施できており、メディアに取り上げられている。
(6)「教員採用ハンドブック」について構成員に周知され,教員選考に活用されている
(7)施策の内容について検討が進んでいる
●令和6年度計画
(1-1)4月 海外派遣支援の公募の実施
(1-2)9月 研究力向上セミナーの実施
(1-3)7月 女性研究者を代表者とする国際共同研究活動費支援事業の公募・決定・支援の実施。
(1-4)2月 働き方改革に関するセミナーの実施
(2)3月 研究発信サイト「さがシーズ Musubime」の制作・展開
(3)10月、12月 ダイバーシティ推進のためのセミナーの実施。
(4)3月 学生・研究者・職員向けダイバーシティ教育プログラムコンテンツの内容見直し、受講環境の整備
(5)3月 大学教員・女子大学生による中学・高校訪問での講義または実験体験会等の実施。
(7)3月 女性研究者の上位職登用に向けた必要な施策の継続
(8)3月 クロスアポイントメント制度の活用
●令和5年度計画
(1-1)4月 海外派遣支援の公募の実施
(1-2)9月 研究力向上セミナーの実施
(1-3)7月 女性研究者を代表者とする国際共同研究活動費支援事業の公募・決定・支援の実施。
(1-4)2月 働き方改革に関するセミナーの実施
(2)3月 研究発信サイト「さがシーズ Musubime」の制作・展開
(3)10月、12月 ダイバーシティ推進のためのセミナーの実施。
(4)3月 学生・研究者・職員向けダイバーシティ教育プログラムコンテンツの配信と理解度調査。
(5)3月 大学教員・女子大学生による中学・高校訪問での講義または実験体験会等の実施。
(6)3月 女性研究者の上位職登用に向けた必要な施策の実施。
●令和4年度計画
(1)大学を牽引できる女性リーダー育成のための支援
(1-1)4月 海外派遣支援の公募の実施(R4はコロナの影響を鑑み、中期・短期派遣及び国際学会参加費を中心に実施)
(1-2)9月 外国人講師による研究力向上セミナーの実施
(1-3)7月 女性研究者を代表者とする共同研究活動費支援事業の公募・決定・支援の実施。
(1-4)2月 働き方改革に関するセミナーの実施
(2-1)4月 研究発信サイト「さがシーズ Musubime」の公募の実施。
(2-2)9月 研究発信サイト「さがシーズ Musubime」の制作開始。
(2-3)3月 研究発信サイト「さがシーズ Musubime」の完成。学術交流協定締結校への周知。
(3)10月,12月 ダイバーシティ推進に関する講演会等の実施
(4-1)5月 学生・研究者・職員向けダイバーシティ教育プログラムのコンテンツを受講できる環境の整備
(4-2)3月 受講者に分かりやすくするため、ダイバーシティ教育プログラム(無意識バイアス)の動画の改修。
(5)3月 中高生向けに中学・高校訪問での講義または実験体験会等を実施。
(6)「教員採用ハンドブック」の各部局への説明,周知・活用依頼
(7)6月 女性研究者の上位職登用に向けた必要な施策の検討開始
・(4-2)3月 ダイバーシティ教育プログラムのシナリオの改修 とは何か?
●令和6年度進捗状況
(12月末時点)
(1-1)4~3月 4月に海外派遣支援公募を実施し、長期1名、短期1名、学会派遣3名に支援を実施した。
(1-2)2月 2月に昨年度「黒田チカ記念賞」を受賞された原めぐみ先生を講師として開催予定。
(1-3)4~2月 女性研究者を代表者とする共同研究活動費支援事業について研究リーダー促進型、共同研究構築型各1名を決定し、支援を行っている。
(1-4)9月 働き方改革に関するセミナーを経営企画課と合同で開催した。
(2)3月 研究発信サイト「さがシーズ Musubime」の制作・展開
→今年度はQ-weaシンポジウムがあったことや、業者との日程調整が上手くいかなかったため制作はできなかった。なお、掲載分については情報更新を行うよう掲載者
に周知を行った。
(3)9月 ダイバーシティ推進のためのセミナーの実施についてはQ-weaの当番校としてシンポジウムを開催し、多数の学内関係者が参加した。
(4)5~10月 研究者・職員の未受講者に対して、受講を徹底した。学生向けは「大学入門科目」での受講を実施したが、周知が十分でなく受講率の改善がみられなかった。習熟度
(理解度)に関しては、教職員、学生ともに目標値を超える高い上昇があり、e-learning受講による理解が深まっていた。
(5)10~12月 10/27に女子中高生を対象としてリケフェス2024を開催した。また、12/23に香楠中学・鳥栖高校にて実験体験会を実施予定。
(7)3月 女性研究者の上位職登用に向けた必要な施策について、PJメンバーでこれまでの女性研究者支援について検証を行う。
(8)4~3月 クロスアポイントメント制度により、12月末時点で9名の女性教員の受入れを行っている。
●令和5年度進捗状況
(12月末時点)
(1-1)4月 海外派遣支援の公募を実施した。
(1-2)2月又は3月 研究力向上セミナーの実施
(1-3)7月 女性研究者を代表者とする国際共同研究活動費支援事業の公募・決定を行い支援の実施を行っている。
(1-4)2月又は3月 働き方改革に関するセミナーの実施
(2)3月 研究発信サイト「さがシーズ Musubime」の制作・展開
(3)1月 ダイバーシティ推進のためのセミナーの実施。
(4)10月、12月 学生・研究者・職員向けダイバーシティ教育プログラムコンテンツの配信と理解度調査を行った。
(5)9月~3月 大学教員・女子大学生による中学・高校訪問での講義または実験体験会等の実施。
(7)1月 女性研究者の上位職登用に向けた必要な施策の実施。
(8)3月 クロスアポイントメント制度の活用。
●令和4年度進捗状況
(12月末時点)
(1-1) 海外派遣支援の公募の実施(R4はコロナの影響を鑑み、中期・短期派遣及び国際学会参加費を中心に実施)
(1-2) 外国人講師による研究力向上セミナーの実施
(1-3) 女性研究者を代表者とする共同研究活動費支援事業の公募・決定・支援の実施。
(1-4) 働き方改革に関するセミナーの実施
(2-1) 研究発信サイト「さがシーズ Musubime」の公募の実施。
(2-2) 研究発信サイト「さがシーズ Musubime」の制作開始。
(2-3) 研究発信サイト「さがシーズ Musubime」の完成。学術交流協定締結校への周知。
(3) ダイバーシティ推進に関する講演会等の実施
(4-1) 学生・研究者・職員向けダイバーシティ教育プログラムのコンテンツを受講できる環境の整備
(4-2) 受講者に分かりやすくするため、ダイバーシティ教育プログラム(無意識バイアス)の動画の改修。
(5) 中高生向けに中学・高校訪問での講義または実験体験会等を実施。
(6) 「教員採用ハンドブック」の各部局への説明,周知・活用依頼
(7) 女性研究者の上位職登用に向けた必要な施策の検討開始
その他
●ステークホルダー
研究者,各部局長,学生,職員
地域住民,海外研究者,中高生
●担当理事
企画・総務担当理事
●担当課
人事課
ダイバーシティ推進室