1-2 しなやかな知性を育む教養と「学び続ける力」の修得を目指す教養教育の 再構築

ビジョンとの関係と到達イメージ

 弾力性を持ったしなやかな知性の修得には,知を軸とした豊かな感性とともに高等教育に普遍的に必要とされる知的な技法の涵養が含まれる。また,専門教育を学ぶ上で必要な学修習慣の定着及び学びに向かう技法を教養教育プログラムの中で育むことが求められる。教養教育が専門教育に対する一般教育に限定されるものでなく,学士課程教育をはじめとする「教養」の在り方の再考とともに,本学の学生ならば誰もが身に付けるべき基本的教養を明確にし,佐賀大学学士力の中に位置づける。

 加えて,初年次教育の在り方を見直す。一般的に初年次教育は,高等学校から大学への円滑な移行を図ることを目的に実施される総合的教育プログラムであるが,この移行がうまくいかない場合,翌年次以降に学業不振に陥りやすいことが,これまでの本学の調査で明らかになっている。つまり,初年次教育の在り方が,大学での学修成果の成否の鍵を握ると言ってもよい。

 特に,本ビジョンで目指す人材像は,学生の主体的な学びを喚起することが前提であり,初年次教育を単なる移行教育に留めるのではなく,自ら学びに踏み出すことができる学修習慣の定着を重要な教育目標としなければならない。

 到達イメージとしては,学生一人ひとりが自らにふさわしい生き方を実現するために必要な教養の修得を目指し,「学び続ける力」の修得を最終的な目標とする。

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